誰か大事な人にプレゼントを贈りたい。
そんな時、何をあげればいいか悩むことがあるかもしれない。
着物が好きな人に着物に関連したプレゼントをあげたいけれど、もうすでに持ってたり、やっぱりこだわりがある分期待はずれのものだったりしそうで、なかなか難しい。
せっかくあげるなら、そこに物語がほしいものだ。
こういう理由で、あなたのために選んだっていう、意味を与えられることができれば、とてもすてきなんだと思う。
ふと出会った香水のブランドがあって、香りだけでなく、そこには物語があって、とても心惹かれたので紹介しようと思う。
香りでもちろん選んでいいけれど、香りって好き嫌いがあるから、その人に合う香りを探してプレゼントするのって結構難しいのではないだろうか。
だからこそ、プラスアルファの物語も加味して選んであげることで、もっと素敵な贈り物になるのだと思う。
それでは、どうぞ。
香ることの美しさ
香りは、ぼくに思い出させてくれる。
どんな音や映像、言葉よりも鮮明に、実感をさせてくれる。
だからたまに、泣きたくなる。
この匂いを、再び感じる日は、もう来ないのかもしれない。
香水について調べていたら、面白いものを見つけた。
パフュームオイルファクトリー。
一つ一つの香りに、ささやかな物語が添えられている。
香りに意味が生まれる、それらの物語は、ゆっくりしていて、不安だったりするのだけれど、余韻はとても穏やかだ。
毎日の生活を、より華やかに、より心強く。
1日1日の幸せを願い生み出された、
31種類のオリジナルパフュームオイル。
その日の気分やシーンによって、香りをお選びください。
ぜんぶの物語をみたわけではないし、香りについてもよくわからない。
ただ、ぼくの目をひいた香りがあった。
ほのかに香る、その美しさを。ぼくはいまだに、忘れられずにいる。
あたらしいレインコートを買ってから、
ずっと、晴れの日が続いている。
鮮やかな色と、少し細身のシルエットに
一目惚れしてしまったのだ。
ラジオから流れてくる天気予報では、明日も、
明後日も、よく晴れると言っている。
自分の意思では、着れない服もある。
そんな、あたりまえの事実に
私はそっと笑みを浮かべた。
この香りを贈りたい人は決まっている。
彼女の顔を思い浮かべながら、この詩に想いを馳せてみる。
香水びんと一緒に、この物語がぼくと彼女にとってどんな意味を持つのか、伝えてみよう。
すてきな服を着て、空を見上げるのが大好きなあなたにぴったりの香りとストーリー。
喜んでくれるかな。
少し不安な気持ちも入り混じったドキドキを胸にしまい込んで、ぼくはプレゼントを渡す日が待ち遠しくてたまらなかった。