イヤーカフ
君の顔が好き 強がりなその見た目と正反対 優しい目で笑う君の顔 校則ギリギリなリップとネイル 優しさでくるまれた乱暴な言葉 都会(まち)の窓ガラスの光 反射して君の髪染める 君の顔が好き 強がりなその見た目と正反...
君の顔が好き 強がりなその見た目と正反対 優しい目で笑う君の顔 校則ギリギリなリップとネイル 優しさでくるまれた乱暴な言葉 都会(まち)の窓ガラスの光 反射して君の髪染める 君の顔が好き 強がりなその見た目と正反...
君と一緒のとこなんてないんだよ 怖がり、まっすぐ、人が好き 引き替え、わたしは正反対 ただ自由になりたいだけ ただ自由になりたいだけ “自由”で不自由してるわたし 窓ガラスみたいに光を反射してる “誰か”になりたくな...
赤黄青色 君は何色 わたし確定している わたし確定している 新芽の緑 それとも黄色 どちらでもあって、どちらでもない 君は何色 萌黄色 大人になりたい そう願うのはきみを知らなかったから 色づいてると思ってたわたし ...
美しく在りたいのは悪いこと 大人はみんなそう言うけれど きみはわたしを見てくれる 何も言わずに、まっすぐとしたその目で 一人でいたいのは悪いこと 子どもじゃないと言うけれど きみは子どもでいてくれる 色変えられたんだ...
きみがわたし色をとかすから 大人や自由、憧れた美しさ 曲げられない気持ち 曲げないための理由づくり きみがわたし色をとかすから 共感ややさしさ、そんなのいらない 小さな手のひらいっぱい 溢れるほどの無謀が...
「プレゼント、見つかった?」 「わぁっ、ゆきこ先輩近いっす!」 のけぞるぼくを見て、彼女はケラケラと笑う。 細い手首にはシュシュ、ネイルは水色とピンク。 ゆきこ先輩は今日もギャルい。 そしてめっちゃいい匂いがする。 シャ...
染まった気でいた。 色はもう確定していて、動かすことはできない。 東京のビル群を眺めながら、あたしはペットボトルの水のラベルを剥がす。 なんて透明なのだろう。 16歳、あたしは何も知らなかった。 26歳、きっと変...
森の中にも日の光が届くことに、驚く 少しだけ、少しだけ。 木漏れ日は、届きそうで、ふと伸ばしたくなる手を静かに引っ込めた。 わたし、馬鹿みたい。 在りたい姿がある。 曲げられない気持ちを、曲げないための理由づくり...
太陽はまだ、沈みそうにない。 炎の真ん中の、一番眩しいところ、みたいな黄色が砂浜を照らしている。 海の音がぽわぁんと頭の中で響いては、暗闇に飲み込まれたみたいにすんって消える。 まるで私みたい。 そう、ひとりごち...
吉田くんは、今日も勇気が出せない。 吉田くんは好きなものがたくさんあった。 商店街にある、小さな小さな本屋の、怖い顔したおっちゃん店長が作っている、可愛らしい丸文字のポップも。 同じマンションの、平日7時45分に家を...