暗い話にはならないと、前もって言っておきます。
最近、違国日記という漫画をだいじな人にすすめられて、すごくすごくだいじに読んでいる。
こんなにくるしくならない、”苦しい“を描いている作品に今まで出会ったことがなくて、どこかみんなカゲというか、たしかな厚みを持っているのに、あいくるしく思える物語って、すてきだなぁと思いました。
あらすじもビジュアルも、あえて書かないでみるけれど、本当におすすめの物語です。
違国日記を読んでいると、とっても個人的な話にはなるのだけれど、
うわぁ、こんな風に、誰か一人に、どんな一人にも刺さって、心が動いて、ちょっと一歩だけ、楽になれる物語をじぶんも書きたいと、ずっと焦がれていたなぁと、そしてその感情を忘れていたのだと思い知らされました。
夜って、暗闇の音がすごく大きく聞こえることがありませんか。
目を瞑ると、しーんっていう音が頭の中で洞窟みたいに反響していって、嫌な考えばかりが膨らんでいって、いっそこのまま消えたくなる。
沈んで沈んで、涙まで出てきて、具体性のない悲しいという感情だけが形を持って夜に現れます。
この感覚はなんなのでしょうね。
じぶんだけのモノなのか、誰しもが持つ感情(モノ)なのか、本当のところはわかりませんが、ぼくはみんなが当たり前に持っていると思っています。
ひとりぼっちの感覚。
世界が拡がっていって、どんどん夜が大きくなってって、そしてじぶんが米粒よりも小さくなったように感じてしまう。
この絶望から抜け出すためには、どうすればいいんでしょうか。
ぼくは鏡をみないようにしています。
なんだかじぶんの顔を嫌いになってしまいそうで。
何もしたくない、と思っているのに、夜の静けさに耳をそばだててしまっています。
思考は深く沈み、何者でもないじぶんを肯定できなくなっていることに気づくんです。
でも大丈夫。
何が? 無責任なこと言わないでよ。
明るいことを考えよう。
考えられたら苦労してない。
気分転換に映画でもみたら?
頭の中の暗闇がうるさすぎて、何をする気にもなれない。
って。
言葉にすればいいと思うよ。
ぐるぐるしてしまう思考から抜け出して、絶望に囚われてしまわないように、ぼくは文字を打ちます。
夜に絶望する夜があっても、「朝はくる」とか「やまない雨はない」とかいういつも通りの言葉が素直に響かなくなっても、別にいいのだと思います。
違国日記、ぜひ読んでみてください。
夜のとばりのお供に、ぜひ連れていってみてください。
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