体温の乗った言葉を
あいも変わらず、悩んでいる。 何を書くべきか。何を書かざるべきか。 ずっと作家になるのが夢だった。 小学生のころから。 その夢から覚めたことはなく、願いつづけ、焦がれつづけている。 ただ、自分の中にある”...
あいも変わらず、悩んでいる。 何を書くべきか。何を書かざるべきか。 ずっと作家になるのが夢だった。 小学生のころから。 その夢から覚めたことはなく、願いつづけ、焦がれつづけている。 ただ、自分の中にある”...
彼氏でき 報告するも 嘘つけと かき氷とけ 心折れたり ブサイクと 言ったお前の 顔殴り 朱に染まる頬 秋の暮れかな 雪がとけ 誤解もとけて 金もとけ もう会えないと たち消える君 春風や 私のパンティ めく...
軽はずみな願望を胸に抱えて 今日も生きる 褒めてほしい 感謝されたい 認めてくれたっていい 誰でもいいから 甘くコーティングされた優しい言葉を 私に呑ませて 呑まれてみたいの 覚えたての願望を頭描いて 明日も生きる ...
考え過ぎてしまうことが何の腹の足しにもならないことは、考え過ぎてしまう人たちにとっては周知の事実だった。 多分、考え過ぎてしまうような人が、鬱になるのだろう。 文豪が考え過ぎた挙句の果てに死を選んだように。 人を...
グランピングに行こう、と誘われたのは1月の冬真っ只中だった。 中学の頃からの友人は、半月に一回は会う仲で、一緒に飲みに行ったり、シーシャが好きという彼についていって吸ったり。 あまりお酒を飲まないこともあってか、彼と...
苦手な人はあまりいないと自分では思っていたのだけれど、過去振り返ると、なんだかなぁ、少し苦手だなと思うのは、愚痴を言う人が多かった。 愚痴を言うことは悪いことではない。 あれが嫌だ、これが嫌だと、あの人のここが嫌い、...
そういえば僕が異世界で勇者をやっていた頃、その世界では珍しい銀髪のハーフエルフが、裏路地で暴漢に絡まれているところに出くわしたことがあった。 瞳は紫がかっていて……、 ってそんなわけあるかぁ。 そんなわけあるかぁ⤴︎...
「さびしい?」 「ううん」 「……そっか」 かなはゆうたくんの隣に、そっと座った。 彼のその小さな肩は、震えているようにも、いないようにも見える。 「つらい?」 かなは、小さな子どもに対してどう接すればいいかわから...
「え? 今なんて?」 まなかは手に持っていたダークモカフラペチーノのトールサイズを危うく落としそうになった。 彼の言っていることがわからなかったから。 「だからぁ」 少し苛立ちの滲んだ顔を空に向けてから、こちらを見...
夏と冬、2年ごとに開催されるオリンピックよりも高頻度で、ぼくは熱を出すか、点滴を打つ。 姉から先日、ようすけは定期的に熱を出すものね、と言われてはっとさせられた。 はっとさせられた、というか、ふっと気づいたというか。...