うわぁあーってなってがしゃがしゃ

どんな感情なのかもわからず、歩き続ける。

ぐしゃぐしゃ。

ぐしゃぐしゃ。

ぐしゃぐしゃ。

悔しかった。

熱かった。

すごいと思った。

もっと頑張りたかった。

その炎の熱にあてられて、どうにかなってしまいそうになる。

言葉で何かを言うのは簡単で。

後悔するのも簡単で。

あんなこと言わなければよかった、と思っても、誰にも届きはしない。

だって言ってしまったから。

もっと他の言い方があったとか、その話題を出さなければよかったとか、ぐちゃぐちゃと考えながら、後悔しまくりながら、より正しい解を探そうとする。

でもきっと、正解はない。

人によって受け取り方は様々だから。

 

でもだからといって、自分が自分らしく、自分なりの、自分だけの筋を通して生きていけばいいと決意を固められるかといえば、そうではない。

誰かに認められたかったし、より多くの人にいいと思ってもらえるのは、とても嬉しかった。

自分だけの筋を突き通せるほど、強くはない。

でも少なくない人たちの道筋になれるようになりたいと思うくらいには、強くなりたい。

 

まあいいや、そんなこと。

ぼくはぼくに嫌悪をしていた。

いつも通り。

何者でもないぼくに。

他にもうわぁあーって叫びたいくらい、言いたいことばかり。

思考が深く沈んでいくから。

悩みが尽きない。

悩みがついてくれない。

考えれば考えるほどしんどくなって、嫉妬して、焦がれて。

周りの人を見て、こいつら何も考えてないんだろうな、幸せそう、って勝手に決めつけてしまう。

そんなはずないのに。

そんなはずないのに。

 

がんばってる人に出会った。

結果を出してる人に出会った。

変わらないその人に出会った。

燃えるようで、凍えるようで、固まるようで、溶けそう。

その人の踏みしめている道の跡を見ながら、嫉妬が止まらない。

ぼくの会いたいと思った人に難なく会っている。

ぼくが必死に繋ぎ止めようとして、連絡をとって、それでも会えなくなった人たちと、彼女は会い続けている。

それだけの魅力がある。

魅力的である。

魅了されている。誰も彼もが。

それが羨ましくて仕方がない。

嫉妬がとまらない。

 

そして、その理由が解ってしまうこともまた、ぼくの気持ちをぐちゃぐちゃにする。

たしかにそうであろう。

それだけ人を魅了できる人物だ。

悔しい。

悔しくてたまらない。

涙がとまらなくなるくらいに、嫉妬して、すごいと思って、尊敬していて、羨ましいと思う。

愛されるその全てを持っている。

持つために考え尽くしている。

それがわかるから、憎しみなんて一つも出てこない。

それがまた悔しい。

自分も頑張ろう、と唇を噛み締めながら。

悔しくて悔しくて、たまらない感情を壁に叩きつけて割って。

その生き様の美しさに、目を背ける。

今のぼくには眩しすぎるその光から。

カッコ良すぎて、膝をついてしまいそうな自分の背中を蹴り上げて。

悔しい、という気持ちを増幅させる。

その瞳の輝きを否定する、守りきれない自分の心を護るため。

悔しい。

だからぼくは頑張る。

悔しい。

一言もいらない。ただ自分の軸を突き通すそのために。

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