友だちの親の友だちの誕生日を祝う

増築を繰り返し、意味のわからないほど大きく、広く、複雑で、ごちゃごちゃした、旅館でダンジョンみたいな居酒屋の畳の匂い。

以前から何度か会ったことがあって、そのたびに夜遅くまで飲んでいたのだけれど、まさか誕生日を祝う場にも同席できるとは思っていなかった。

めちゃめちゃ楽しかったな。

溺れるような、溶けるような、そんな騒がしくて浮かれて楽しい場だった。

 

喫煙所にたまったり、いい塩梅で席が替わったり、抜けたり。

 

ただ、もう少し誕生日誕生日しているのかと思ったけれど、そうでもなかった。

最初の乾杯とかも、誕生日おめでとう!! でがしゃーんかと思ったら、ぬるっと始まるし。

 

大人になると、そんなの恥ずかしくてできないのかもしれない。

たしかに、ファンシーなレストランとかでたまに見る、部屋全体が暗くなって、happy birthdayの歌が大音量で流れて、おめでとう! と大きな声で言われる、みたいなのは、今となってはとても恥ずかしい。

でもだからこそ、今度仲のいい友だちに、レストラン暗がり爆音ハピバソング祝いをかましてあげようかなとか思いながら。

 

自分も友だちの子どもとその友だちに祝われたら絶対楽しいだろうな、とか考えた。

また来年もお祝いできたらいいな。

その人たちの人柄の良さとか、場の楽しさももちろんあったのだけれど、やっぱり自分のその友だちといるのが、とてもとても面白いから。

人との繋がりとか、縁とか、そんなものはどうでもよくて、いや、どうでもよくはないけれど、一番大事ではなくて、ただ面白いと思える人たちといることが、何よりも健全で、素敵なことなのだと思った。

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