魔法使いは朝眠る

都会の光をものともせず、紺色の空には美しい星が見えて、彼は満足そうに笑った。

魔法使いは、夜空に輝く星々をこよなく愛していた。星々の輝きは、彼にとって魔法そのもの。

しかし、魔法使いは同時に夜を深く恐れている。

星屑一つほどの、自らの心に潜む邪悪のせいで。

それは、人々が当たり前に持つ、嫉妬や妬みなどの、他者に向けられたささやかな負の感情だった。

魔法使いは星の輝きを頼りに魔法を使うと同時に、その強大な力の影響で、ほんの少しの邪悪な心が揺れ動く。星は、魔法の源であると同時に、心の奥底にある感情を増幅させる力をも持つ。

       

じわりと、夜が濃くなった。

彼の表情が徐々に硬くなっているように見えた。

夜が更けるにつれ、魔法使いの恐怖は増していくようだった。

星々の輝きは、魔法の力を強める一方で、心の闇もまた深く濃くしていく。

だが、彼は夜明けを待ち続ける。

陽の光が闇を払い、世界を暖かい光で満たす時、魔法使いはようやく心の静けさを取り戻し、安らかな眠りにつくことができるのだ。

      

夜空を愛し、夜を恐れる魔法使い。彼は、星々の輝きに希望を見出し、朝日とともに新たな一日を始める。そして、また夜が訪れる時、彼は再び恐怖と向き合い、星々とともに朝を待ち続けるのだ。

       

魔法使いは朝眠る。

       

A. そして、彼の夢の中では、きっと星々が輝き続けているのだろう。

B. そして、彼の目覚めとともに、世界にはまた新たな魔法が満ちていく。

 

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