そういえば僕が異世界で勇者をやっていた頃
そういえば僕が異世界で勇者をやっていた頃、その世界では珍しい銀髪のハーフエルフが、裏路地で暴漢に絡まれているところに出くわしたことがあった。 瞳は紫がかっていて……、 ってそんなわけあるかぁ。 そんなわけあるかぁ⤴︎...
そういえば僕が異世界で勇者をやっていた頃、その世界では珍しい銀髪のハーフエルフが、裏路地で暴漢に絡まれているところに出くわしたことがあった。 瞳は紫がかっていて……、 ってそんなわけあるかぁ。 そんなわけあるかぁ⤴︎...
夏と冬、2年ごとに開催されるオリンピックよりも高頻度で、ぼくは熱を出すか、点滴を打つ。 姉から先日、ようすけは定期的に熱を出すものね、と言われてはっとさせられた。 はっとさせられた、というか、ふっと気づいたというか。...
お店を出たら雨がザアザア降りで、がっかりした自分に一番、がっかりしたのだった。 雨はあまり好きではない。 でも雨が好きじゃない自分のことはもっと好きじゃない。 映画、言の葉の庭を観たとき、雨の捉え方が変わった気がして...
どきどきしない、というのは致命的だ。 頭でわかっていることと、心が一致しないことはよくある。 どんな合理的で理屈の通っていそうなことだったとしても、違和感を覚えたり、心が追いつかないなら辞めてしまった方がいいに決まっ...
書くしかないことはわかっているのだけれど、指が動かない。 昔は何でも書くことができた。 そこに恐れはなかった。 迷いがなかった。 自分を信じていたし、自分の言葉がきちんと伝わることを疑わなかった。 でも、日々を過ごす...
最後のひとつぶだけを残すみたいな、そんな中途半端な美しさに酔っていた。 人と違うことがかっこいいとか、 あえてという言葉をあえて使うとか、 何かを考えてそうで、実際は何も考えてないのを悟られたくなくて、一応意味ありげ...
親や兄姉を含む我が家の仲がいいかは、客観的には判断しづらい。 ぼくが中学生に上がるころには、家族みんなで旅行に行くことはなくなっていて、母と二人で出かけることが多かった。 母に連れられて一緒に山登りに行ったり、温泉に...
一人で歩く時の外の世界は、色をなくす。 そもそも、ぼくは一人で外にいることを好まない。 食材調達のスーパーや時間を潰すためのカフェなどは行くけれど、それ以外の買い物や個人の用事などは、すべてネットで完結する。 Ama...
人に訊かれて困る質問の一つに、 「あなたの好きな人のタイプは?」 というものがある。 ただ、ぼくはよくその質問をする。 誰一人として、優しくない人や、素直じゃない人、面白くない人を好きだと言うことはない。 つまらない...
言葉が湧き上がるというよりかは、絞り出すというのが近い。 仲の良い友達と会うことのいいところは、特別何をやるかを真面目に考える必要がないところにある。 ご飯を食べてもいいし、ドライブにいってもいい。 ただ逆に言えば、...