夏が終わる詩

夏。

立夏。

暑い夏。

雨の多い夏。

休みの長い夏。

懐かしい気分になる夏。

ポケモン映画の再放送の夏。

サマーウォーズと時かけの夏。

夏祭りと花火大会に行けなかった夏。

アイス食べて自転車乗ってゲラゲラ笑ってた夏。

風鈴の音を聴きながら縁側でスイカの種をぺぺぺって出す夏。

大きな入道雲を見つけてラピュタは本当にあったんだ!って言う夏。

かき氷食べて耳キーンってなって甘すぎて食べたの後悔する夏。

自由研究にめちゃめちゃ悩んで自由とはって考えちゃう夏。

宿題をやろうって友だちと集まって全然やらない夏。

長期休みにYoutubeがある今の子たちを羨む夏。

鮮明な思い出が残るかけがえのない夏。

もう二度と戻ることのない夏。

忘れられない夏。

青春の夏。

青い夏。

晩夏

 

さよなら夏。

もう君と会うことはないだろう。

喜びも、慈しみも、後悔も、すべてを詰め込んだあの雲が、雨となって、海と混じり、大地に染み込んでいく。

僕はそれを、希望の雲と呼ぶ。

例えば、雨の日に君と再会(であ)う、そんなメルヘン。

運命の通り魔は、雨の日だってお構いなしだ。

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